ホームページ制作の流れ|依頼から公開まで、発注者が各工程で決めること・確認すること

ホームページ制作の流れ

ホームページ制作は、依頼前の準備→見積もり・契約→設計→デザイン→実装→テスト→公開→運用の順に進みます。小規模サイトで1〜3か月が目安です。遅れや追加費用の多くは発注側の決めごと待ちから生まれるため、工程ごとに発注者が決めること・確認することを順番にまとめました。

この記事でわかること

  • 依頼から公開・運用までの8工程の流れと、それぞれの期間の目安
  • 各工程で発注者が決めること・承認するものの一覧
  • スケジュールが延び、追加費用が出る原因と、その防ぎ方
  • 制作会社・フリーランス・スキルマーケットで流れがどう変わるか
  • 2024年11月施行のフリーランス法で、発注時に書面やメッセージで伝える項目

参照: 公正取引委員会・中小企業庁「フリーランス・事業者間取引適正化等法」パンフレット(参照)/ココナラ公式ニュース(納品確認・サービス手数料)

名刺代わりの数ページのサイトやLP1枚なら、個人のクリエイターに直接頼む方法もあります。出品者の実績と価格を先に見比べておくと、見積もりの相場感がつかめます。

先に結論

ホームページ制作の流れは、どこに頼んでも大きくは変わりません。「目的と範囲を決める」「見た目を決める」「動くものを確かめる」の3段階に、細かい作業がぶら下がっている形です。

期間を左右するのは、制作側の作業量より発注側の確認と素材の用意です。原稿や写真がそろわない、社内の承認に時間がかかる、といった待ち時間が積み重なると、2か月の予定が4か月になることも珍しくありません。

工程ごとに「ここで何を決めるか」「何に承認を出すか」を先に知っておけば、手戻りと追加費用はかなり減らせます。

この記事の要点

  • 流れは準備 → 見積もり・契約 → 設計 → デザイン → 実装 → テスト → 公開 → 運用の8工程
  • 期間の目安は小規模サイトで1〜3か月。長引く原因の多くは確認待ちと素材待ち
  • 追加費用が出やすいのはデザイン確定後にページ構成を変えたとき
  • 個人に頼む場合も、業務内容・報酬・支払期日などをメッセージや書面で残す

目次

ホームページ制作の全体の流れと期間の目安

まず全体像です。8工程のうち、発注者が主役になるのは前半の3つで、ここが固まるほど後半は速く進みます。

工程と期間の目安(10〜20ページ程度の会社サイト)

工程主な作業期間の目安
1. 依頼前の準備目的・範囲・予算を決める1〜2週間
2. 見積もり・契約相談、見積もり比較、発注1〜3週間
3. 設計サイトマップ・ワイヤーフレーム2〜3週間
4. デザイントップ・下層のデザイン2〜4週間
5. 実装コーディング・CMS組み込み2〜4週間
6. テスト表示・動作・文言の確認1週間前後
7. 公開ドメイン・サーバー設定、公開数日
8. 運用更新・分析・改善公開後ずっと

期間は目安です。ページ数・機能・素材のそろい方で前後します。LP1枚や5ページ前後のサイトなら、3〜6週間ほどで公開まで進むこともあります。

ホームページ制作の8工程

  • 前半3工程で発注者が決めたことが、後半の速さと費用を決めます
  • 1依頼前の準備目的・範囲・予算・公開時期・更新担当を決める
  • 2見積もり・契約含まれる作業の範囲で比べて発注する
  • 3設計サイトマップとワイヤーフレームを承認する
  • 4デザイン決裁者の意見をここでもらう
  • 5実装原稿・写真は実装開始の前日までに渡す
  • 6テスト文言・表示・フォーム・リンクを確認する
  • 7公開ドメイン・サーバー設定、解析ツールを設定
  • 8運用数字を記録し、更新と改善を続ける

図:依頼から公開・運用までの流れ

工程1〜2:依頼前の準備と、見積もり・契約

この段階で決めることは、「何のためのサイトか」「どこまで作るか」「いくらまで出せるか」です。ここが曖昧なまま見積もりを取ると、金額の比べようがありません。

依頼前に1枚にまとめておくこと

制作会社やクリエイターに相談する前に、次の内容をA4 1枚程度に書き出しておくと話が早く進みます。

  • サイトの目的(問い合わせを増やす、採用に使う、会社の信用を示す など)
  • 見てほしい相手(取引先、求職者、地域の個人客 など)
  • 必要なページの一覧と、おおよそのページ数
  • 参考にしたいサイトのURLと、どこが気に入ったか
  • 予算の上限と、公開したい時期
  • 公開後に更新する人と、更新したい頻度

最後の項目は抜けやすいのですが、CMSを入れるか、どこまで自分で直せる作りにするかが変わります。費用の考え方は中小企業のホームページ制作費用の相場の記事が詳しいです。

見積もりは「作業の範囲」で比べる

見積もりは合計金額だけで比べると判断を誤ります。どの作業が含まれていて、どこからが別料金かを横に並べてください。

見積もりで確認したい項目

確認項目見落とすと起きること
原稿作成・写真撮影の有無原稿を自社で書くことになり公開が遅れる
デザイン修正の回数回数超過で追加費用が出る
スマホ表示・対応ブラウザ公開後に崩れが見つかる
CMS・フォームの有無更新のたびに依頼が必要になる
ドメイン・サーバーの名義契約終了後に移せなくなる
公開後の保守範囲小さな修正でも都度見積もりになる

ドメインとサーバーの名義は、発注者側で持っておくのが安全です。制作側の名義のままだと、契約をやめるときにサイトを移せないことがあります。

工程3〜4:設計とデザイン|手戻りが一番高くつく段階

設計とデザインは、後から変えるほど費用がかさむ工程です。承認を出す前に、社内で見るべき人全員に見せてください。

設計:サイトマップとワイヤーフレームを承認する

設計では、ページの一覧と階層を示すサイトマップと、各ページの配置を線で描いたワイヤーフレームを作ります。色や写真はまだ入りません。

発注者が見るのは「必要な情報が、読む人の順番で並んでいるか」です。ここで承認したページ構成が、デザインと実装の土台になります。

デザイン:トップと下層の見本を承認する

デザインでは、トップページと代表的な下層ページの見本が出てきます。社長や決裁者の意見は、この段階でもらっておくのが鉄則です。

公開直前に決裁者が初めて見て「色を全部変えたい」となると、デザインと実装の両方がやり直しです。

変更のタイミングと手戻りの大きさ

設計の段階で変える
やり直す範囲
ワイヤーフレームだけ
費用への影響
小さい
期間への影響
数日
デザイン確定後に変える
やり直す範囲
設計+デザイン+実装
費用への影響
追加費用が出やすい
期間への影響
数週間延びることもある

図:後の工程で変えるほど、やり直す範囲が広がる

ロゴやバナー、LP1枚など範囲がはっきりした制作なら、出品ページで実績・価格・納期を見比べてから相談できます。まずは候補を2〜3人に絞るところから始めると、依頼文も書きやすくなります。

ココナラで実績・価格を比べて相談する(PR)詳細はリンク先をご確認ください

工程5〜7:実装・テスト・公開

実装以降は制作側の作業が中心です。発注者の出番はテストでの確認で、ここを丁寧にやるかどうかで公開後のトラブルが変わります。

実装:素材の締め切りを守る

実装では、承認済みのデザインをもとにコーディングし、CMSやフォームを組み込む流れです。この段階で原稿や写真がそろっていないと、仮の文章で組むことになり、差し替えの手間が増えます。

原稿と写真の締め切りは、実装開始の前日に置いておくと安全です。

テスト:発注者が確認する項目

テスト環境で、公開前のサイトを確認します。制作側も確認しますが、会社の情報が正しいかは発注者にしか判断できません。

  • 会社名・住所・電話番号・価格などの文言に誤りがないか
  • スマホとパソコンの両方で表示が崩れていないか
  • お問い合わせフォームが届くか(実際に1通送って確かめる)
  • 全ページのリンクが正しい行き先につながっているか
  • 画像の使用許可が取れているか

公開:ドメインとサーバーを確かめる

公開では、ドメインとサーバーを設定し、テスト環境から本番へ移します。公開直後に、アクセス解析とGoogleサーチコンソールの設定を済ませておくと、運用の最初の数字を取りこぼしません。設定手順はGA4の使い方とSearch Consoleの使い方にまとめています。

工程8:公開後の運用|サイトは公開してからが本番

公開はゴールではありません。問い合わせや採用などの成果は、公開後の更新と改善で伸びていきます。

公開後1年間の運用の目安

時期やること
公開〜1か月表示の不具合・フォームの動作を再確認
1〜3か月アクセス数と問い合わせ数を毎月記録
3〜6か月よく見られるページ・見られないページを直す
6か月〜1年お知らせ・事例を追加し、情報を新しく保つ

更新を制作会社に頼むのか、自社で行うのかは、準備の段階で決めた内容に戻って確認します。保守の費用感はホームページ保守費用の相場で内訳ごとに整理しています。

依頼先によって流れはどう変わるか

ここまでの流れは制作会社に頼む場合の標準形です。依頼先が変わると、省かれる工程と発注者が担う工程が変わります。

依頼先ごとの流れの違い

依頼先流れの特徴向いている規模
制作会社8工程をそろえて進める。担当者が進行を管理10ページ以上・機能あり
フリーランス設計とデザインを1人で担うことが多い。進行は発注者も分担5〜15ページ程度
スキルマーケット出品内容の範囲で作る。見積もり・購入・納品確認の順LP1枚・数ページ・部分制作

スキルマーケットで頼む場合の流れ

ココナラのようなスキルマーケットでは、出品ページに作業範囲と価格が書かれています。流れは「出品者に相談・見積もり → 購入 → トークルームでやり取り → 正式な納品 → 納品確認」です。

ココナラの公式ニュースでは、正式な納品のあと購入者が72時間以内に「承諾」か「差し戻し」を選び、差し戻しは1回まで、期限内に回答がなければ自動で承諾になると案内されています。購入者には、購入金額の5.5%(税込)のサービス手数料がかかります(2021年4月12日以降の決済)。

納品確認の時間は短いので、テストで見る項目を購入前に書き出しておくと慌てずに済みます。発注のコツはココナラで外注して失敗しない発注のコツで詳しく解説しています。

依頼先ごとの向き不向き

  • 作る範囲と、公開後に頼みたいことで選ぶ
    • 制作会社10ページ以上・機能あり・進行管理まで任せたい
    • フリーランス5〜15ページ程度。進行は発注者も分担する
    • スキルマーケットLP1枚・数ページ・バナーなど範囲がはっきりした制作

図:規模と範囲で依頼先を選ぶ

個人に頼むときに知っておきたいフリーランス法

2024年11月1日に、フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)が施行されました。会社や個人事業主がフリーランスに制作を頼むとき、取引の条件を書面かメールなどで伝える義務があります。

公正取引委員会と中小企業庁のパンフレットでは、明示の方法として書面のほか、電子メール・SNSのメッセージ・チャットツールも認められています。この義務はフリーランス同士の取引も対象です。

発注時に伝えておく主な項目

項目ホームページ制作での例
業務の内容トップ+下層5ページのデザインとコーディング
報酬の額〇〇万円(税込)
支払期日〇月〇日支払(具体的な日付)
納品の日〇月〇日
検査を終える日納品から〇日以内に確認

従業員を雇っている会社などが発注する場合は、支払期日を納品物を受け取った日から60日以内で定める決まりもあります。個人が私的に頼む場合(事業者でない消費者との取引)は、この法律の対象外です。

法律の対象かどうかにかかわらず、この表の内容をメッセージで残しておくと、「言った・言わない」のもめごとを防げます。

ホームページ制作の流れに関するよくある質問

Q1. ホームページ制作にはどのくらいの期間がかかりますか?

10〜20ページ程度の会社サイトで1〜3か月が目安です。LP1枚や5ページ前後なら3〜6週間ほどのこともあります。期間を延ばす原因の多くは、原稿・写真の準備と社内確認の待ち時間です。締め切りを工程表に入れておくと予定通りに進みやすくなります。

Q2. 依頼する前に何を準備すればよいですか?

サイトの目的、見てほしい相手、必要なページの一覧、参考サイトのURL、予算の上限と公開時期、公開後に更新する人の6点です。A4 1枚にまとめて渡すと、見積もりの精度が上がり、複数社の比較もしやすくなります。

Q3. 追加費用が発生しやすいのはどんなときですか?

デザインを承認したあとにページ構成を変えたとき、修正回数の上限を超えたとき、見積もりに無かった原稿作成や撮影を頼んだときに出やすくなります。見積もりの段階で「含まれる作業」と「別料金の作業」を表にしておけば、たいていは防げるはずです。

Q4. 小さなサイトならココナラなどに頼んでも大丈夫ですか?

作る範囲がはっきりしていれば選択肢になります。LP1枚や数ページのサイト、バナーなどの部分制作に向いています。出品ページの作業範囲・修正回数・納期を確認し、購入前にメッセージで要件をすり合わせてから依頼してください。

Q5. 公開後はどんな作業が必要ですか?

表示やフォームの再確認、アクセス数と問い合わせ数の記録、よく見られるページの改善、お知らせや事例の追加が中心です。更新を自社で行うか、制作側に頼むかによって、保守契約の範囲が変わります。

まとめ|流れを知っていれば、発注はずっと楽になる

ホームページ制作の流れは、前半で決めたことが後半の速さと費用を決める構造です。

この記事のまとめ

  • 流れは準備 → 見積もり・契約 → 設計 → デザイン → 実装 → テスト → 公開 → 運用
  • 期間は小規模サイトで1〜3か月。遅れの原因は確認待ちと素材待ち
  • 決裁者の意見はデザインの段階でもらい、後戻りを防ぐ
  • 見積もりは含まれる作業の範囲で比べる
  • 個人に頼むときも内容・報酬・支払期日・納期をメッセージで残す

まずは、目的・範囲・予算・公開時期・更新の担当をA4 1枚に書き出すところから始めてください。範囲がはっきりした小さな制作なら、個人のクリエイターに直接頼む方法も現実的です。

範囲の決まった小さな制作なら、出品者の実績・評価・価格を見比べて、事前にメッセージで相談してから依頼できます。見積もりの相場を知るだけでも、発注の判断がしやすくなります。

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※本記事の期間・工程は一般的な目安です。法律の適用や取引条件の詳細は、公正取引委員会の資料や各サービスの公式情報(2026年9月29日確認)でご確認ください。

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この記事を書いた人

制作会社でWebディレクターとして10年、コーポレートサイトやECサイト、キャンペーンページの案件を担当してきたSatoです。企画や設計だけでなく、デザインの方向を決め、進行を管理し、公開したあとの改善まで手を動かしてきました。

10年やって思うのは、Webサイトは公開した日がゴールではないということです。むしろそこがスタートで、数字を見ながら直していく時間の方がずっと長い。きれいに作っても問い合わせが増えなければ意味がなく、逆に地味でも導線を整えるだけで反応が変わることも何度もありました。

このサイトでは、制作で実際に効いた考え方や、逆にやりがちな失敗を、できるだけ具体的に書いていきます。

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