私たちが毎日当たり前のように見ているWebサイト。URLを入力したり、リンクをクリックしたりするだけで、瞬時にページが表示されます。しかし、その裏側で一体何が起きているのでしょうか?
今回は、Webサイトがあなたのブラウザに表示されるまでの流れを、Webサーバーの役割に焦点を当てながら、シンプルに解説します。
1. ブラウザがサーバーに「リクエスト」を送る
あなたがブラウザ(Chrome, Safariなど)でWebサイトのURL(例:https://www.example.com
)を入力し、Enterキーを押すと、Webサイトのデータを要求する「リクエスト」が送信されます。
このリクエストは、Webサイトのデータが保存されている場所、つまり「Webサーバー」に送られます。
その際、Webサーバーの住所を知るためにDNS(Domain Name System)というシステムが使われます。DNSは、人間が理解しやすいURLを、コンピューターが理解できる「IPアドレス」という数字の住所に変換する役割を担っています。
Webサーバーとは?
Webサーバーは、Webサイトのデータ(HTML、CSS、画像など)を保管し、ブラウザからのリクエストに応じてそのデータを送信するコンピューターです。
- Webサーバーの主な役割
- データの保管: Webサイトを構成するすべてのファイルを安全に保存します。
- リクエストの受信: ブラウザから「このページを見せてください」というリクエストを受け取ります。
- レスポンスの送信: リクエストされたファイルをブラウザに送信します。
Webサーバーは、いわばWebサイトの「図書館」のような存在です。あなたが「この本を借りたい」とリクエストすると、図書館(サーバー)がその本(データ)を貸し出してくれる、というイメージです。
2. サーバーがブラウザに「レスポンス」を返す
リクエストを受け取ったWebサーバーは、指定されたWebサイトのデータを探し、ブラウザに「レスポンス」として送り返します。
このデータは、主に以下の3つのファイルで構成されています。
- HTML: Webページの骨組み(テキスト、画像、リンクなどの配置)を定義するファイルです。
- CSS: Webページのデザインや装飾(色、フォント、レイアウトなど)を定義するファイルです。
- JavaScript: Webページに動きや機能(ボタンを押したときの動作、アニメーションなど)を追加するファイルです。
3. ブラウザがWebページを組み立てて表示する
レスポンスを受け取ったブラウザは、送られてきた3つのファイルを組み合わせて、Webページを組み立てます。この作業は「レンダリング」と呼ばれます。
- HTMLを読み込む: まずHTMLファイルを読み込み、ページの骨組みを理解します。
- CSSを適用する: 次にCSSファイルを読み込み、HTMLの骨組みにデザインを適用します。
- JavaScriptを実行する: 最後にJavaScriptファイルを読み込み、動きやインタラクティブな機能を追加します。
この一連の流れを高速で行うことで、私たちは一瞬でWebサイトを見ることができるのです。
まとめ
Webサイトが表示される仕組みは、以下の3つのステップで成り立っています。
- リクエスト: ブラウザがWebサイトの住所(URL)をWebサーバーに伝える。
- レスポンス: WebサーバーがWebサイトのデータ(HTML, CSS, JavaScript)をブラウザに返す。
- レンダリング: ブラウザが受け取ったデータをもとにWebページを組み立てて表示する。
この仕組みを理解することで、Webサイトがどのように作られているのか、より深く知ることができます。Web制作に興味を持った方は、ぜひこの基礎知識を活かして、HTML、CSS、JavaScriptの学習に進んでみてください。